上矢部 御嶽神社
上矢部御嶽神社は旧上矢部村の鎮守として境川を背にしたところにあります。
創建は明確ではありませんが、建久年間(1190~1199)にこの地に居城を構えていた矢部義兼によって「三獄社」として勧請され、その後、矢部氏滅亡後は建武年間(1334~1338)に正覚院浄因によって「御嶽大権現」として再建されたと伝えられています。
広く静かな境内には弁天社・第六天社・八坂社・蚕影社・日枝社などがありますが、この日枝社の社殿は境内地であったものの焼失してしまったために、大正初期に柚木村(現在の八王子市)より譲り受けたものです。
この神社の例大祭では、市内でも珍しい「笹湯の湯花神事(湯立神事)」が行われます。これは境内に竹を四方に立ててしめ縄を張り、その中央に3本の丸太を組み合わせてかまどを作り、その上に釜をのせて火を炊いて湯を沸かし、神職がそれを笹の葉で左右に散らすという厄除けの祭事です。
この丸太によるかまどはもちろんのこと神前に初湯を供える青竹の棚にいたるまですべてその場の手作業で作らなければならず、古式ゆかしい神事として注目を浴びながらも、その継承には難しいものを感じられます。